30代最後の日である5月6日、ワタクシEuviccは予告通り、未踏の地奥秩父を攻略してきました。勿論、あくまで観光です。いや寧ろぼうけんのたびですww
今回のルートも半ばノリで引いてしまった感タップリなんだが、終わってみると反省すべきところがいろいろ多い行程でした。
奥秩父って場所は、秩父から行くか、山梨の方から行くかしか手がないんですよ(´・ω・`) なんとか自走して行けるルートがないかと検討したが、自走でアクセスするのはどうやったって無理がある。ウチから行くには、まず秩父まで行かねばならない次第。
秩父に至るには、定峰峠だったり白石峠だったり、はたまた鎌北湖からだったりも色々ルートがあるけど、そんなとこ通ってたら秩父に着いた時点でもうゴチソウサマですw 峠登るか、東秩父村から大外回りしなきゃならないからね(^_^;)
そんなわけで、まずは朝いきなり輪行。秩父鉄道に直接乗り入れる、休日限定の快速急行にサクッと乗っちゃいます。1時間半ぐらい?電車に揺られ、ようやく西武秩父に着いたのは9時10分前といったところ。時間かかるのよね……特に飯能から先が。
てゆうか、飯能で電車がスイッチバックして秩父線方面*1に進み始めてすぐ、オレは己の失敗に気づいた。
……寒っ!!((((;゚Д゚)))))))
東飯能を出るとすぐ、電車はエラい勾配をグイグイ登っていきます。高度が上がる=気温が下がる。そして秩父線(ここでは便宜上そう言ってしまう)は単線ゆえ、駅に停まると上下交換のために5〜10分近く待つわけです。この時に車内に浸入してくる空気の冷たさが、タダごとではない。
車内でレーパン剥き出しがキライなワタクシは、下はゆるいジャージ。上は半袖サイクルジャージの上にウインドブレーカーを着てましたが、全然冷気が防げない(°д°) 結局、西武秩父駅に着いてもそれは変わりませんでした。誰だよ、今日晴れるって言ってたヤツは〜(−_−#)
輪行袋を解いて愛車を組み、軽くブレーキの点検調整*2を行い、自販機で水とスポーツドリンクを買ってボトルに詰める。
なかぬか脱ぐ気が起きなかった例のジャージを渋々脱いで、小さく折り畳みヒップバッグに突っこむ。メットをかぶり締め具を回し、サイコンアプリの記録を開始。いざ……スタート!
一度往った道を戻るのが何よりキライなワタクシは、往路と復路でなるべく違うルートを辿るよう事前に設定しています。で、スタートして2km、影森に差し掛かるあたりで右に折れ、荒川を渡って県道72号線に向かう。
はい、いきなり心が折れかけました。もう登りだよorz ……いや、奥秩父に向かうルートを引いた時点で、登り基調なのは覚悟していたんだが、身体がまだ充分にあったまってない状態でこの坂は、しんどいです(>_<)
しかもこの道、登っては降りの繰り返し。これが結構、精神力をケズります。定期的に中パンチを当てられてる感覚。僅か7km程度で武州日野に着き国道140号線に合流するんだが、その時点で既にワタクシはちょっとバテ気味になっておりました(苦笑)
ここから先は、道の駅大滝温泉に着くまでひたすら一本道です。迂回路なし。覚悟を決めてペダルを回す。微かだけども確実に登り基調の道は、ボディブローのように身体からスタミナを奪い取っていきます。
スタートから22km、ようやく道の駅に着きました。身体はあったまるどころかめっちゃ冷えてますw 迷わずホットの缶コーヒーをがぶ飲み。
ここで知ったのは、彩甲斐街道と呼ばれる国道140号線、又の名を雁坂みちは、途中で有料道路になって、自転車は通行できないということ。おいおいふざけんな。そいつぁ困る(°д°;;) でもまあ、練習じゃなくて観光に来てるんだし、行って通れなかったらその時考えりゃいいじゃないか。
この時私は、明らかに軽く考えてました。そしてもっと注意すべきサインが案内板(地図)に出ていたのに、気にも留めていませんでした。後で激しく後悔することになる。
再び出発。行く先はまず、この先の分かれ道を右に折れ、そのまま進めば……滝沢ダムが見えてくる。
ババーン! なんですか、あの、川の上をぐるっと巡っている超絶高架な橋は!? 遠目から見ると、細さや登りの傾斜のためか、銀河鉄道999の線路とか思い出しちゃいます。ほらアレだよ。駅から出てしばらくすると、天まで延びて途中で線路がなくなるところ。
なんかあからさまに「自転車来んな(°д°) アッチ逝け!!」的アトモスフィアを漂わす橋でしたが、結局のところアッサリ登りました。実は勾配ユルいし(^_^;) で中津川、滝沢ダム(奥秩父もみじ湖)に到着。ダムって雄大ですよね。凄まじい量の水を湛え、流れがないので常に静謐。なんか不思議な感動を覚える。そういえば、4日もダムとか湖とか見てるわけで。そうか、オレはこういう場所が好きだったのか(今更感)
しかし行程はまだまだ続く。まだたかだか28km。あと70km以上残ってる。先を急がねば。
彩甲斐街道をさらに先へ。橋に差し掛かったら渡らず右折し、湖岸をさらに奥へと進む。進んで進んで、ようやく着いたのはダム湖の端「塩沢もみじ橋」
ちょっと待て。
なんだ、この「全面通行止」なる看板は??(°д°)ポカーン この先で何があった? …とその時、道の駅で見た案内板の端っこに貼ってあった、剥がれそうなシール「全面通行止」の文字が重なった。
えーっ(°д°;;) ココのことだったの!?
ウカツ! これは反則です。罰符です。ペナルティです(^_^;) もうちょっとよく見とけよオレ。独りで来て良かった。同行者がいたらゴメンネするしかないものな。ちなみに、周りには誰もいません。車すらほとんど通ってない。この周囲数km、存在する人間は俺様一人か。なんか…カコ(・∀・)イイ!! (違
何かがワタクシの中でぐにゃりと曲がった。次の瞬間バイクをヒョイと持ち上げ、ガッチリ施錠済みの蛇腹ゲートの向こうへ。ヒップバッグも移し、フェンスの端のパイプに足をかけて……ヨッコラショー\(^o^)/
良い子の皆さんは決してやってはいけませんよ?(^_^;) はい、行軍再開。
イケナイことしてるのは確実なので、ここでの記述は控えます。まあ、車が確実に来ない道って、走っててキモチイイよね?(ぉぃ
なお、道中こんなところが2、3箇所。
雪が残ってることにも驚いたが、この道大丈夫か? それと、野生のサルが道の真ん中にポツンと座っててこれまた喫驚した。本当に「ウキッ」とかいって逃げ去っていった。写真撮りたかったが、ここで止まったら荷物を盗られたり襲われて噛みつかれたり(さらにはそれで感染症とか)したら言い訳できませんからな。ダッシュで通り過ぎる。これが…34〜35km地点のことでした。
「ぼうけんのたび」は続く。
ダム湖の反対側をそうやって走り抜け、そこから峠とはいえないレベルの軽い登り。で、41kmを超えた頃、ようやく秩父湖(二瀬ダム)に到達。ここから、第二ステージ秩父往還です。
この道も国道140号。てことは旧道ですね。何故か、上と下に分かれてるんですよ。往路は上をチョイスし、またも登りはじめる。
秩父湖の時点で高度は500mを超えていたが、さらにここで200mほど登る。生活道路ゆえか勾配はまちまち。時々(°д°)ハァ!?って感じの坂が一瞬だけ出現したり。でも、景色は雄大。新緑と深緑に囲まれた深い谷。生憎の曇天だけど、その分かなり低いところまで雲がかかってる。いうなれば……幽玄?(^_^;) 楽しかったですよ。
到達したのは栃本関所跡。距離約47km。ここからは下り。
江戸時代、関所で取り締まったものといえば入鉄砲と出女。この関所も、そうやって中山道に置かれた関門だったそうです。いや~歴史だねー。ここで軽く食って以後の行程に備え、タバコを2本ほど灰にして、再び出発。ずーっと下って、秩父往還の下側の道に合流。今度は下側の道で引き返す。こちらも下りなので楽チン♪ 楽なんだけど、景色はあまり良くなかったなァ。
秩父湖に戻り、第2ステージ完了。ここまでで約55kmです。実のところ、ようやく半分ちょいだったり(^_^;
正直、この時点で結構迷った。既に時刻は14:30近い。次の第3ステージは……三峯神社までの登りだ。10kmで500m程度を駆け上がる。ということは勾配率は平均5%。キツくはないけど、長い。それに、登ってゴールではなく、登って神社にお詣りしたら今度は最終ステージ。来た道を下って、さらに西武秩父駅まで戻らなきゃならない。暗くなったらアウトだぞ? 大丈夫かオレ??
結論としては、行程続行しちゃいましたw
最悪、暗くなるまでに三峰口駅まで戻れれば、そこから輪行しちゃえばいい。御花畑〜西武秩父への乗り換えが面倒だけどね(^_^;)
二瀬ダム上の細い道を渡り、再び登りがスタートです。
ここまでだいぶ楽してきたせいか、まあ普通に登れます。感覚的には定峰峠よりも僅かにユルいかな? うちのチームメンバーなら「こんなの坂じゃねーよ」って嗤われるだろうレベル。実際オレでも足着かずに登れてたし(^^)v
どちらかというと、問題だったのは気温ですね。中腹に設置されてたデジタル温度計が指してたのは、なんと9℃((((;゚Д゚))))))) バカヤロウ今何月だと思ってるんだ(^ω^#)ビキビキ 登ってる今でさえウインドブレーカーが脱げません。こりゃあ下りは……想像するだけでガクブルです。
時刻15:30ちょっと前。無事、三峯神社駐車場前に到着しました。今回は本当に1回も足を着かずに登りきりました♪( ´▽`) いや〜違うね。なんていうか、その、達成感てヤツがw
さらに入口近くまで登り、パチリ。
ここからは自転車では行けないので、徒歩で境内へ。足着かなかったから、きっと何かご利益あるんじゃね? とお詣りしてきましたw 内容はヒミツです。
ああそうそう、御守りも買いました。すぐ使えるであろう交通安全と……厄除です!(^_^;) 一応、ワタクシって今年が前厄*3ですからね。
お詣りしつつあちこちで写真を撮ってたら、本当にいい時間になってしまいました。そして何より…ハラヘッタ!! 途中で糧食を仕入れられる場所がなかったんですよね(´・ω・`) だから、秩父湖前の駐車場で食って以来何も口にしていない。コレは正直ヤバい(>_<)
境内を出た時はジャスト16時。境内前のお店は……なんてこった、あらかた閉まってるじゃないかorz 開いてても16時L.Oって店ばかり。なんだよチクショー。
とりあえず糖分を少しでも補給すべく缶コーヒーをぐびっと飲み、一服して、最終ステージ=西武秩父までの復路開始です。
いやあ、予想通り寒かったわ(泣
冬に峠を下る時とほぼ感覚が同じ。5月なのに手足爪先がかじかんで感覚なくなるとかって、あり得なくね?(°д°;;)
秩父湖まで戻って75km。ここからは流石に来た道を戻らざるを得ず、140号をひた走り、道の駅大滝温泉まで来てトイレ休憩。約81km。山の日暮れは早いそうだが、本当に暗くなってきた気がする……マズイぞ?
でも、設定ルートは守りたいよね、と最後一箇所だけ立ち寄りました。秩父鉄道の終点、三峰口駅です。
時刻は17時を過ぎてます。走行距離89.5km。残り距離ももう知れてるけど、それは明るければ、の話。先を急がなけれ……ゔっ!?
クラっときました。空腹で、もあるんだけど、何よりその状態で見つけた、駅前の定食屋の看板。
ホルモン焼定食 700円
これはもしや……噂に聞くご当地B級グルメ「秩父ホルモン」ではないのか!? それに700円とは。素晴らしいお手頃価格!!(((o(*゚▽゚*)o)))
ええもう、駅前の写真撮るのもそこそこに、店内に吶喊しましたw で、頼んだのは勿論ホルモン焼定食。あまりの空腹に写真忘れました(汗 自分で焼いてガツガツ喰らう。どんぶり飯を掻っ込む!\(^o^)/ 空腹は最高の調味料とはいうが、実際旨かった。大満足でした(°∀°) もっとしっかり頼んで食って、ついでに一杯引っ掛けて、三峰口から輪行するのでもいっかな?とかすごく迷ったほどです。外がもうちょっと暗かったら、確実にそうしてたでしょう(苦笑)
だが、やはり工程の走破が優先。泣く泣く店をあとにする。時刻は17:50です。
かなり寒いけど、そこは5月なのが幸いだった。日はだいぶ長くなっている。無心にペダルを踏み彩甲斐街道を爆走。下りなんで30km/hよゆーで出せるし。残り15km弱をなんとか走り切り、18:30過ぎ、とうとう西武秩父駅前に辿り着きました。完走です!!
この日の走行距離はCyclemeter計測で103.43km、獲得標高はなんだかんだいって1700mを超えてました。意外とすごくない、これ?(^_^;
ひと息ついて、愛車を再びパッキング。特急レッドアローの窓口がバカみたいに混んでたので早々に諦めて、飯能行の各停に乗り、飯能で急行に乗り換えて……地元に着いたときには、なんと21時を回っていた次第(テヘ これにて、ぼうけんのたび、MISSION:Completeでございます。
おっと!
忘れるところでした。今回ちゃんと反省するって言ってあったんだから、振り返って見直さないとねっ(^_^;)
- ルートの検討不足
- まあまず、計画の時点で無理がなかったか、と。ルートラボは簡単にルート引けるんでお手軽だが、自転車が通れない道だってあっさり自動選択しちまうんだから、あんまり信用し過ぎてはいかんということよな。
- 事前の調査不足
- 路面、あるいは交通量。直近の通行止め情報など、今回調べておくべきなのに全然調べてない情報が沢山あった。加えて、己の力(脚力も体力も)でどれだけの勾配をどれぐらいのペースで登れるかを全く見積もってなかった。おかげで、往路前半で考えていたよりはるかに時間を食ったわけだ。
- ペース配分(計画)不足
- 上記にも関係するが、ペースを見積もり「ここからここまでを何時間で走る」って事前にプランしておかないと、予定を立てたつもりでいってもズルズルと遅れていく。こりゃあどんなプロジェクトでもそうだもんな(自嘲
- 電車遅すぎた
- いや、これでも一番早い快速急行乗ったんだよ?? しかし着いたのは9:30近いもんな。鈍行でもいいからもっと早いうちの電車に乗り、せめて秩父駅前を8時台前半にスタートしておくべきだった。
- 装備と補給ポイントの問題
- ぶっちゃけ超寒かったしorz 服装に関しては完全にミスったね。天気予報をもう少しちゃんと見ておくべきだった。それと、補給な。水分はともかく、携行食が足りんかった。山奥行ったらまずコンビニ自体がほとんどないことを考慮すべきだった。まあこれもルート調査ミスの一部か。
- 冒険し過ぎ
- いくらなんでも、通行止めを乗り越えたらダメ、ゼッタイ。しかも独りで行っちゃって…事故ったらどーすんのさ。そのまま死ぬで?
だいぶ反省した_| ̄|○
次回はもうちょっと自重します(T_T) ……でも、行ったことのない道を己の意思の赴くままペダルを回して進んでいくのが、面白いのだよね〜。うーん、パスハンティングしたいψ(`∇´)ψ
ではでは。