euvicc's sphere cycloalkanique

自転車とMETALとその他雑多な物欲記録。そして大病から生還し生き残り続ける奇跡の徒然など。

何故か四十手前にして自転車趣味に目覚めてしまったある男の記録...のようなもの。

ライドの記録、買い物記録、超私的レビューみたいな駄文を書き連ねます。

2021/10、急性大動脈解離(Stanford-A型)から奇跡の生還。

以降は予後のこととかも書いたりすると思います。

【雑記】退院🚕💨🏥〜救急搬送🏥🚑💨〜再入院🛌

Euviccです。先日この↓日記エントリを書いてからちょっと日が経ってしまいましたが、なんていうか……だいぶバタついてました。





経緯は記事内のコメントにて書いてますが、2/13に入院したのち2/15にはなんと退院したんですよ。そのはずだったのですがねぇ……😥





結局何がいけなかったの

前回の記事を書いたとき、造影CT撮影の結果を見た心臓血管外科のセンセイたちはすっごく微妙な顔していました実際。ちなみに、前回の日記で感じていた体調の異変というのは徒歩レベル以上の運動を行った場合に発生する左下腹〜左脚全体に至るまでの筋肉痛っぽい痛みです。2月の頭にちょいと走り🚴‍♂️に行った際感じるようになり、以降改善の兆しが見えない……どころか悪化してるようにも感じる?ということで諦めて(丶丶丶)診せにいったのが上記不調を自覚した週の木曜、2/9のことです。



造影CT撮影までやって出てきた所見に仰天。

解離したまま残っている血管の偽腔*1血栓化して、真腔*2を圧迫/塞ぎかけている。


……は?



医師によるとこんないきなり血栓化するケースはあまりないとのこと。何そのレアケース😵



病名は「下肢閉塞性動脈硬化症」の疑いだそうで。対処法はいくつかあったそうですが、今回は詰まって細くなってる動脈(の真腔)にカテーテルを通して流路を広げる手術をしよう、ということで方針がまとまりました。ただ手術室の空きが月末になってしまうとのことで、じゃあ一旦退院するか〜という話になったのです。後から思い返せばここが運命の分かれ道で、ここで「手術までおとなしく入院してる」て選択肢を選んでいれば良かったのかもしれませんが、全ては後の祭りでございます😢 13日(月)の入院からたったの2泊3日、15日(水)には一度退院してしまったのでした。


退院したその日の夜に……

事件はこの日の夜に起こります。とりあえず帰宅し、ちょっと休息ののち日が暮れて。恋人と「とりあえず近場で美味しいものでも食べに行こう」ということで休み休み歩きながらご近所の居酒屋に行ったのです──が。



あれ、なんかおかしい😵‍💫



歩き続けるとじわじわ出てくる左脚の痛みとは別に、なんていうか腹が痛い。それも左の脇腹あたり。え? 痛いのナンデ!?



途中で休憩も何度かしていますが、痛みはいっこうにおさまる気配がなく。あ〜これ、尋常じゃないかも😰 諦めた私はちょうどすぐそばにあった交番に入ると、お巡りさんに119通報してもらいました(実は自分で呼んでも大差なかったのですが)。駆けつけた救急隊🚑に状況を説明し、その日の朝出てきたはずの病院に逆戻りです。約12時間ぶりってとこですかね😓



担ぎ込まれた私は速やかに採血と造影CT撮影へ。その結果出てきた病名はなんと……



(左)腎梗塞



脳の血管が詰まれば脳梗塞、心臓を囲む血管が詰まれば心筋梗塞です。腎梗塞はつまり腎臓の血管が詰まること。何がどうしてそうなったのかわからないけど、動脈にできていた血栓の一部が腎臓(に向かう血管)に飛んで(丶丶丶)しまい、その結果として引き起こされたらしい。おいおいおい……どーしてそうなるのよ!?



当たり前の話ですが速やかに入院です。といっても血栓を溶かすための薬と鎮痛剤の点滴のみで即時手術というわけではありませんでしたが。救急のエリアから病室に移ったのは結局その日の夜23時頃、しかしそこから先がしんどかった。投与された痛み止めが全然効かないんですよ😭 結局、4時間近くは悶絶していた気がします。最終的にようやく痛みが散って眠れるぐらいにまで落ち着いたのは解離の手術後にも投与された麻薬性の鎮痛剤フェンタニルの静注がある程度進んでからのことでした。それでようやく眠れこそしましたが……困ったことにフェンタニルって副作用としてめっちゃ強い吐き気🤢がくるんです。翌朝以降の飯が全然食えなかったorz 食っても吐いちゃうし、食わなくたって定期的に込み上げてくる🤮 正直相当しんどかったです。


とりあえず薬物治療

その後主治医の面々が大名行列回診にまわってきた際あらためて話を聞いてみると、医師たちは前回以上に複雑な顔していました。腎梗塞の原因は先ほども書いてますが血栓が腎臓に向かって流れていっちゃったことによります。しかし、そもそも今回血栓ができている場所って下行動脈が分岐したそのちょい先で、腎臓に分岐している動脈ってそれより上流(丶丶)に位置してるわけです。某解剖学系アプリから画像を拝借しますがこんな感じ↓





なんで下流から上流に向けて血栓飛んだ(丶丶丶)のか。結局原因は不明のままですが、私の場合はこの血栓が生じている箇所が大動脈解離したまんまになっているのが怪しいみたい。血栓ができている部分は血流が悪くて澱んだ状態?になっているそうですが、そこに解離した血管からの吹き戻し(丶丶丶丶)みたいな現象により剥がれた血栓が飛んでしまった──レアケースだけどそれぐらいしか考えられない、というのが所見なのだそうです。レアケースですか……そういうガチャほんとやめてほしい😡



現状ではリスクが高すぎて当初予定していた手術は無理。当座は血栓を溶かすための薬を点滴→落ち着いたら経口投与に切り替えて様子見。血栓を溶かすっていうか血液をサラサラにする薬っていわれましたけどね。腎臓については

左側の3分の1ぐらいは壊死してしまいましたが、右側は無事だしまだ大丈夫


なのだそうです😯 壊死した箇所が今後体内で悪さをすることはあまり(丶丶丶)ないそうで、切除とか摘出もやらないみたいです。……マジか😨



そもそも血栓ができた理由がわからない。てか唐突すぎでしょ。解離やって緊急手術から退院して1年ちょい。そういう予兆一切無かったんですぜ? となると要因として思いっきりアヤシイのはコレです。残念ながら断定するのは無理だけど





コロナ罹患した人がその後謎の血栓症的なヤツを発症する例、実際に何例かあるそうです。あと時系列で考えたらぶっちゃけこれ以外なくない?(丶丶丶丶丶丶丶丶丶)って感じですよ😤



痛みは結局1〜2日でおさまりましたが、その後も「血栓を溶かす」ための投薬治療は1週間ばかし続き、退院できたのは2/22(水)のことでした。……正直げんなりです。


これからどうすんだ

退院こそできましたがね。歩くと左脚が痛くなる症状──これを間欠性跛行(はこう)といいます──は全く治っていません。





これが意味するところは……うん、取り繕っても仕方がない。言っちゃえば



もうロードにはまともに乗れない



ということなのですよね(大泣)



……いや、完全に諦める気はないです。医師にも側副血行路が発達してくれば血流が改善されて症状は緩和されるだろうって言われてますし(それでもロードに乗れるまで回復するにはかなり時間がかかるだろうとも言われた)。回復を信じて動くしかない。



ちなみに、お散歩してみるとやっぱり脚は痛みます。登り坂や階段、つまり筋肉に負荷がかかる=より酸素の供給が必要な状況だとすぐ痛む😭 痛いのは休憩すればおさまってくるけど、歩いては立ち止まりまた歩きだしてはすぐ止まり──ってこれ他人から見たら相当邪魔臭いよな💧……ということで。



もう使わなくても大丈夫だろうと思ってしまい込んでいたヘルプマークを再び召喚し、加えて不測の事態に備えてAmazonでこちらをポチりました。





でございます。たいして高い買い物でもないですが、心理的抵抗は強かった😓 まだ五十の大台にも乗ってないのに杖が要る身になっちまったのか俺は😔 まあでも実際「転ばぬ先の──」なる諺の通り、持ってると心強いですね、杖って。左脚の痛みが酷くなって休憩する時とか、右脚のみに全体重をかけずに済むってだけでも非常に楽。



斯くして。



ワタクシEuvicc、状況が好転するどころか寧ろ悪化してしまいました。加えて、退院したその日に笑福亭笑瓶さんが急死されたってニュースを見てさらに気分が落ち込んでおります。彼は2015年に私と同様の病気つまり大動脈解離をやっており、その後療養を続けてましたが……今回も解離が原因で亡くなられたんだとか。つまり再解離したってことなのですかね? 10年保たなかったんか😱 やっぱ、10年生存率の壁*3って高いのかな。めちゃくちゃ落ち込みます



まあなっちまったものは仕方がない。泣いても怒っても戻らない。とりあえず、死ななかった。生き残ったんだ。そう思うことにします。ポジティブにならねば……ですよね。ネガティブになろうとすればいくらでもなれてしまうから。



今回はここまでにしておこうと思います。ではでは!

*1:大動脈解離で内壁が裂けた方の本来ではない血流の通り道をこういいます

*2:こちらが本来の血流のルート

*3:以前も書いてるけど40%だそうです